ブックタイトル湯・炒・爆・炸・煮・澱・蒸の定義

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概要

湯・炒・爆・炸・煮・澱・蒸の定義

①水の量を確かめる。特に強火で一気に蒸す、あるいは長時間蒸すなどの場合は水がたっぷりなければならない。蒸気が少ない、あるいはほとんどない状態で蒸すと材料が黄色っぽくなったり、乾いたりする。②蒸気が充分にあがっているのを確かめて材料を入れる。セイロの中の温度が低いときに材料を入れて蒸すと材料が冷たいので表面についた水蒸気が冷えて水滴に戻り、水っぽく蒸し上がる。③材料の水分をよくきって蒸す。特に、魚の蒸しものでは表面に水分があると、斑点(蒸し斑)が生じたりする。④セイロの蓋は頻繁に開けないこと。蓋を開けると冷たい空気が入り、温度が下がるだけでなく水蒸気が冷えて水滴になり、料理のでき上がりに影響を及ぼす。なお、蒸しているあいだに水滴が落ちるのを防ぐには、和紙、アルミホイルなど軽くかぶせる。⑤蒸しものは、蒸している途中で蓋を開けて調味することがほとんどないので前もって味を加えておく。⑥胸磁器を使って蒸す。アルミ、ステンレスなど金属製の器、ボウルを使うと熱伝導率が高いのでくっついて蒸し斑が生じることがある。チンチョン清蒸・・・・・・材料に下味をつけるが、醤油など色のついた調味料を加えずに材料の持ち味、色を生かして中火あるいは強火で蒸す。「清蒸」は新鮮な魚などに、適した技法であり、魚介類は強火で短時間蒸す。鶏、家鴨などにも使う。虫草肥鴨(アヒルの蒸しもの冬虫夏草風味)、清蒸石班魚(ハタの姿蒸し広東風)、蒜茸開辺蝦(エビの蒸しものニンニク風味)など。ガンチョン乾蒸・・・・・・乾蒸は清蒸から派生した方法で、「旱蒸」ともいう。材料に下味をつけそのまま蒸すかあるいは容器に蓋をする、紙、網脂をかぶせるなど間接的に火を通すことも多い。例えば鶏茸、魚茸などのすり身を蒸し固めるときにラップで包むと柔らかく蒸す事が出来る。また材料を蒸し固めてから最終的な工程で「炸」する料理も少なくない。乾蒸の料理は淡泊な味が多くスープで味を調えたタレをかけたり、調味料を添えたりする。鹹魚蒸肉餅(豚挽肉の蒸しもの鹹魚風味)など。蒸の主な技法と応用━  26 ━蒸 の 基 本 操 作26