ブックタイトル湯・炒・爆・炸・煮・澱・蒸の定義

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概要

湯・炒・爆・炸・煮・澱・蒸の定義

とろみづけについて  カウヒン ダーヒン「勾?」 「打献」がある。勾?は、料理を作る上での重要な技術で、澱粉(中国語で澱粉、豆粉、生粉、団粉などという)を用いてとろみをつける、いわゆる葛を引くことをいう。勾?は、材料に煮汁や調味料をからめる、材料のもつ水分の蒸発を遅らせる、冷めにくい、料理に一定の粘度と透明度を持たせ口当たりを滑らかにするなどが目的であり、その結果において美観を増すことができる。この技術は、中国料理の特徴のひとつともいえるが、火加減、分量、固さの調整、タイミングなどを誤るとダマができたり、水っぽくなるなど掌握するには熟練を要するものである。澱粉には緑豆粉、片栗粉(ジャガイモ澱粉)、コーンスターチ(とうもろこし澱粉)、ヤマイモ澱粉などがあるが、特製に違いがあり、でき上がりが異なる。料理にとろみをつける目的で重要なのは、澱粉の性質を知って特性を生かすことである。ので、片栗粉が最も適当である。片栗粉は低温で粘度が出はじめ、最高粘度は高いが時間をおき温度が下がると急激に老化するので、でき上がった料理は熱いうちに食べるようにする。緑豆粉、コーンスターチは糊化する温度は高く粘度と透明感は片栗粉に比べて劣るが、冷めた後の力が強く、料理の仕上げにとろみをつける澱粉には適さないが逆に三不粘(北京風ういろう)、炸鮮?(ミルクの変わり揚げ)など生地を固めるにはよい。水溶き片栗粉を扱う場合、片栗粉に水を加えてしばらくおくと沈殿した片栗粉と水に分かれるので指先で沈殿した片栗粉を摘みながら上部の水と混ぜ、指の感覚で濃淡と分量を量る。水溶き片栗粉は水生粉(水豆粉、水団粉ともいう)という。羹など多量の水溶き片栗粉を用いて仕上げる場合、水でといた片栗粉の水だけを捨てた沈殿片栗粉「湿生粉(湿豆粉、湿団粉ともいう)をスープと一緒に溶いて用いると味を大きく変えることなくとろみをつけることができる。 と ろ み づ け の 定 義━  2233  ━